クラブの窓」vol.8


「江田島市国際交流協会縁づくり事業」で、外国人高校生(および卒業生)による高校生活の紹介と高校進学のための意見交換会を開催しました。

(主催:一般社団法人 広島湾地域資源ネットワーク*えたじま日本語クラブ受託団体)


日 時:令和6年3月 17日 11 時 50 分~13 時 30 分

場 所:高田交流プラザ2階 多目的ホール

参加者:36 人

外国人市民 22 人(小中学生 12 人、高校生および卒業生5人、大人5人)

日本人 14 人

タイトル:「『高校って、どんなところ?』What is senior high school like ?」

内 容: *全てやさしい日本語と英語、タガログ語を使用。


  広島県立大柿高等学校を卒業した生徒、および在学中の生徒が講師として、高校生活の状況や勉強内容、進路決定における経験などについて発表し、外国人中学生とその保護者と意見交換をしました。発表者からは、「日本語力」の重要性と、日本語力が低いことで感じた学校生活での不便や自身への焦燥感、一方で日本でしかできない経験や、友だちや先生たちからのサポートへの感謝の気持ちを聞き、充実した高校生活を送った様子でした。

 小中学生、保護者からの質問は、「諸経費」「勉強内容」「日本で夢や希望を叶える方法」など、大変幅広くありました。4月から大柿高校に進学するフィリピン人2人は、「パソコン購入について」「授業について」「クラブについて」などの詳細な質問も、先輩たちに直接聞くことができました。フィリピン人中学生(1,2年生)からは、本事業の感想に「大変良い刺激を受けた」「私も高校、大学に進学したい」とあり、数年後に高校進学を目指す子どもたちにとっても、有意義な時間だったことが分かりました。

 進学予定者の保護者にとっては、「入学時にかかる経費」が一番不安なトピックでしたが、大柿高校の校長先生が参加してくれたことで、入学者説明会で詳細な資料を用意してもらうこととなり、本事業の効果が早速、形となりました。特に、入学前に直接校長先生と話せたことは保護者にとっても、大きな安心材料を得たようです。

発表者の高校生と卒業生たちは、準備の段階から少しでも自分たちの経験を、下に続くフィリピン人たちに活かしてもらいたいという熱い気持ちがあり、心のこもった発表となりました。また、「人の前で発表することで良い機会だった」「通訳などできないと思っていたが、何とかできた」などの感想もあり、自身の成長のためにも良い機会だったようです。日本人の参加者(日本語クラブ関係者、人権推進課職員)、大柿高校校長にとっても、フィリピン人の学生が、どのように感じたり、努力したりしながら異国の地で高校生活を送っている(いた)のかを知る、大変良い機会となりました。マジョリティーである日本人(江田島市民)もまた、彼らの状況を少しでも理解することで、お互いが歩みより、助け合いながら共により良い地域を作ることにつながりますね。

 

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「高校ってどんなところ?」2023.3.17.pdf
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